お知らせ
- 2024.09.13
- 「電子情報工学実験Ⅱ ~実験の手引き アナログ回路・デジタル回路~」を増刷しました!
- 2024.09.04
- 「Radiation Environment and Medicine Vol.13 No.2」を刊行しました
- 2024.08.21
- 「白神どうぶつ讃歌」が新聞(東奥日報社)で紹介されました!
- 2024.08.21
- 第15回弘前大学出版会賞表彰式が新聞(陸奥新報)に掲載されました!
- 2024.07.11
- 第15回弘前大学出版会賞が決定しました!
- 最小の病原-ウイロイド
- <編集者イチオシ!>
タンパク質をコードしない約400塩基のRNA分子(ウイロイド)が作物に大きな被害をもたらすことが発見されたのは、わずか50年ほど前である。この不思議な病原ウイロイドに関して体系的にまとめられた書籍は世界でもほとんどなく、日本語で体系的にまとめられた書籍は本書が初めてではないだろうか。ウイロイドによる作物被害の1つは、ホップの矮化病である。ホップは8世紀にドイツで栽培が始まったという記録があるにも関わらず、なぜ日本のホップに近年矮化病が発生したのか?その謎を著者が解き明かす。ウイロイドの発見から、ウイロイドによってなぜ作物が病気になるのか、ウイロイドの検定法の開発、そして、ウイロイドを防ぐためにはどうすれば良いのか、著者の研究者人生をかけて科学の力で解き明かす過程は、圧巻である。国内外の840を超える文献を丁寧に引用し、2024年時点でのウイロイドの全容が分かる植物病理学者必読の1冊である。
(担当編集員:柏木 明子)
- コオリ先生のことば探求紀行 Professor Kohri’s Travels: A Quest for Words
- <編集者イチオシ!>
私たちがふだん当たり前のように使っている日本語も、よくよく考えてみると、不思議なことはたくさんあります。 例えば、「うまい」と「おいしい」はどう違うのか? 「ず」と「づ」は本当に一緒の読み方でよいのか? どう見てもたためないのに「畳(たたみ)」とは? 「風呂敷」は風呂で敷くものなのか? 飲むのは「ビール」なのに飲む場所は「ビヤ」ガーデン? などなど…。 著者(の1人)は、日本語の「ことば」が歴史的にどう変わってきたかを、昔の文献をたどることによって明らかにしてきた日本語学の研究者です。上に挙げたような謎の数々も、歴史をたどることにより解き明かされます。そこから見えてくるのは、ことばだけでなく、その背後にある私たちの文化や社会もまた、歴史とともに変わってきたという事実です。あなたもぜひコオリ先生と一緒にことばの不思議を探求する旅に出てみませんか?
(担当編集員:岩井 草介)
- 見ることに言葉はいるのか ――ドイツ認識論史への試み――
- <編集者イチオシ!>
第一論集『生きることに責任はあるのか』(2012年)、第二論集『戦うことに意味はあるのか(増補改訂版)』(2023年)に続く大好評の第三論集、ドイツ認識論史論集をお届けします。『見ることに言葉はいるのか』は、真・善・美・正の中の「真」に焦点を当て、ドイツの多くの哲学者たちがどのような問題を課題として引き受け、「認識のはたらき」について問うてきたのかを詳らかにします。 「認識のはたらき」は「生」を高めることができる人間の「本質的な能力」であり、現実世界を変容しうる力をはらんでいます。哲学者たちを「認識することの領域」へと導いた「響きの発生の現場」に本書を通じて立ち会うことは、読者が自らの問題について認識する際の指針と勇気を与えてくれることでしょう。
(担当編集員:澤田 真一)