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弘大ブックレット No.9 里の自然学 ~津軽の人と自然と~

  • 竹内健悟著
  • A5判・92頁・並製
  • 定価 838円(本体価格762円+税)
  • ISBN 978-4-902774-83-2
  • 発行 2012年3月8日

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内容紹介

 多くの人が注目する美しい自然や貴重な生きものと違って、身近な自然や生きものについては意外にも資料や記録が少ないものである。本書は、津軽地方の里の自然、つまり人の手が入る身近な自然について解説したもので、鳥類の調査を主とした約30年にわたるフィールドワークに基づいている。内容としては、生物多様性の解説に始まり、鳥類やその生息場所となっている水辺環境の実態や移り変わり、白神山地の保護から世界遺産登録までの概要と課題、後半では岩木川の自然、とりわけヨシ原の現状について最新の研究成果を伝えており、生物学的な自然の解説だけではなく、環境社会学の見地から人と自然の関わりについて考察していることも特徴である。自然愛好家には資料として、初心者には郷土の自然を知るガイド・入門書として、教育関係者には地域教材として活用できる内容になっている。

目次

1 里・人・自然
2 里の自然をとりまく状況
3 ため池は生きものの宝庫
4 ため池の水鳥たち
5 津軽を選んだ鳥 カンムリカイツブリ
6 ため池とどうむきあうか
7 流浪の集団〜ゴイサギとそのコロニーの盛衰
8 ゴイサギの大移動〜外来種から河畔林を守れ
9 ゴイサギが示した課題
10 野生鳥類とどうつきあうか
11 白神山地に暮らして
12 白神山地の保護から学ぶこと
13 「世界遺産」の誤算
14 白神山地を未来へ
15 自然の回復力を考える
16 岩木川〜白神山地から十三湖へ
17 藤崎〜鷹待場があった岩木川中流の要所
18 岩木川下流部ヨシ原の成立史
19 ヨシ原と人の「半栽培」という関係
20 岩木川のオオセッカ
21 ヨシ群落と人為攪乱〜河川生態学術研究
22 豊かで美しいヨシ原を未来へ
23 終章〜水と人と